わたしのばあちゃん(母)は膝が悪く、床に座り込んだり正座することができません
外食の時もテーブル席か掘りごたつのあるお店を探します
そんなばあちゃんがある日「テーブルを作ってほしい」とわたしに頼んできました
椅子に座った状態でこたつに入り新聞を読むらしいのですが、前かがみになって腰を痛めてしまうそうです
お茶を飲む時もお菓子箱で机を高くしているようで
読んだり飲んだりするのに丁度いい高さのテーブルを作ってほしいと
どちらも年季が入ってますね。お菓子箱もこじんまりしてて不便な感じがにじみ出ています
ちなみに作ってほしい机は読む時と書く時用に高さも変えてほしいとの事・・
さすがばあちゃん、息子には言いたい放題です(笑)
ちょっとハードルが高いけど、まずは構想から始めてみましょうかね
3D_CADを使って設計図を作ります
今回作る机のコンセプトは「軽くて丈夫で変形できて」です
ばあちゃんが愛用しているこたつのサイズは「800W×800D×350mmH」で、椅子に座って新聞を読んでもらうと200mmHほど高くする必要がありした
書き物をしたりお茶を飲んだりする時は100mmほど高くすれば丁度よさそうでしたので、2段テーブルにして補強も兼ねてしまいましょう
更にそれらは脱着することで使い勝手を好きに変えられるようにしたらどうでしょう
イメージはこんな感じです
3D_CADを使って4種類に変形できるようなテーブルを設計してみました
②右上:書き物などするのに丁度いい こたつ350+100mmH高さ
③左下:今までと同じ こたつ350H高さ
④右下:中板を取り外した200mm高さの収納スペース
ちなみに横幅はこたつの両サイドから30mmほど隙間をもたせて740mmとしています
奥行は300mmほどがちょうどよかったので
今回制作するテーブルサイズは「740W×300D×200mmH」に決定です
3D画面でご覧になりたい方はこちらからもどうぞ↓
実際どのような使い方をするか分からないですからね
4パターンほど用意してあれば何とかなるでしょ的な感覚です
ちなみに設計に使った3D_CADソフトは「skech up」です
無料+直感で操作できるのでおすすめですよ
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Sketch Upを体験
設計図から、カットする木材の割り付けも行います
テーブル作りに使う木材は、シナベニヤと1×3のSPF材にしました
3D画像にもありますが、それぞれのパーツを定尺の1枚板に入るよう割り付けていきます
これなら無駄なくカット出来ますし、カットしてもらうお店の人にも理解しやすいですからね
シナベニヤは4×910×1820mmの定尺が1枚と、1×3のSPF材は19×63×1820mmが3本あれば大丈夫でした
木材の割り付けからおおよその費用も計算
割り付けデータからおおよその費用も計算します
シナベニヤは1枚 1,780円
SPF材は1本350円×3本で1,050円
したがって今回の予算は1,050円+1,780円=合計2,830円ほどです
そしてカット木材の内訳は以下になります
①左右の縦柱: (SPF材)19×63×200mm ×4本
②左右の横柱: (SPF材)19×63×300mm ×4本
③テーブル: (シナベニヤ)4×700×300mm ×2枚
④上テーブルの補強:(SPF材)19×63×662mm ×2本
⑤中板の補強: (SPF材)19×63×700mm ×2本
⑥テーブル奥の補強板:(シナベニヤ)4×192×738mm ×1枚
※カット回数:合計10カット
「コーナン」でカットしてもらうと10カット無料サービスがあって便利ですよ
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カット代が有料のお店だと1カット50円ほどかかりますので、別途予算に加えておきましょう
テーブル制作に入ります
↑木材をカットしてきましたよ
はじめに左右の縦柱と横柱(棚受け)を作ります。シナベニヤを下に1枚ひいた状態でビス止めするのがポイントです↓
3.5×25mmビスと下穴用に2.5mmドリルを使います
次に、シナベニヤを下にひいた状態で補強板662mmを上に乗せ、ビス止めします↓
シナベニヤのビス止めには2.4×13mmビスを使いました↓
中板と補強板は700mmなので、四隅の角を合わせてビス止めするだけです↓
下にひいていたシナベニヤを上に乗せてみると↓
隙間なく収まりました♪
今回はダボにも挑戦
今回は4種類に変形できるようなテーブルを設計しており、それらは簡単に脱着できるようなコンセプトにしています
ばあちゃんが好きに変形できるように考えるとドライバーやビスは使えません
少し悩んでいるとDAISOでこんなものを見つけました↓
ダイソー工作材料P-6「ダボΦ6mm×40mm」
これなら閂(かんぬき)のように使うことができそうです
下穴用に6.0mmドリルも購入し、ダボとセットで使います
↑下穴にピッタリですね
ダボはテーブルから5mmほど上に出るように下穴の深さを決めるのがポイントです
そうすることでテーブルをはめ込む具合になるので、ばあちゃんでも簡単です
ちょっとした地震でも外れませんしね
ダボを抜き差しするなら、ドリルで何度か上下し穴を大きくしておきましょう
こたつ上のテーブル完成です
まずは完成ギャラリーをどうぞ↓
(写真上3枚)
①新聞を読むのに丁度いい200mmH高さの状態
そのテーブルを下に滑り込ませて中板を使える状態にすると
(写真中3枚)
②書き物などするのに丁度いい100mmH高さ
中板を取り外せば
(写真下)
③こたつと同じ高さ
④中板を上に乗せた200mmの収納スペース
⑤テーブルはダボにはめ込み、持ち上げれば脱着して変形できます
設計図通りうまくいきました
ダボに「合いマークシール」を貼ります
スムーズに変形できるかいろいろ試していると1つ問題が
テーブルの向きを180度回転させるとダボにうまく入りません
ダボ穴を現合あわせで開けてしまったためです
これだとばあちゃんもきっと悩んでしまうので、「合いマークシール」を貼ることに
使ったシールは「Seriaのカラーシール極小」です↓
テーブル奥の左右に2枚ずつ貼っていきます↓
ばあちゃんがダボを引き抜くことも予想して、下穴を大きく変更です
↑こんな感じです
ばあちゃんにお披露目です
いい感じに仕上がりましたので
さっそくばあちゃんにお披露目です↓
少し大きかったかなと思いましたが、試しに新聞を広げてもらうと↓
↑いいじゃないですか
手を置く高さが自然な感じになってますね
写真右の今までと比べても何だか楽そうです
新聞を広げてもテーブル上に手が置けました
↓中板で新聞を読むばあちゃん
中板の高さでも読むんですね(笑)
予想外でしたが、新聞がおわん型になって読みやすいようです
↓中板でそろばんをパチパチするばあちゃん
こたつ+いすの組み合わせにも、こたつ上テーブルがあると「あり」ですね
疲れたらちょっと横にもなれますし
次は自分用にも作ってみようかな
1年経過しましたが
あれから1年経過しましたが手直しは何もいらないようです
当たり前のように使ってくれてます
新聞を読む用の①200mmH高さと、中板を使った②100mmH高さが殆どで
何もない③や④の収納スペースは見かけたことがありません
そんなものですよね。2つ使い分けてもらえるだけで◎です
私もダボが試せたし、こたつにも興味を持てたので収穫ありでした
ちなみに今回のテーブル作りを始める前に「こたつテーブル」たるものも
ばあちゃんに提案したんですけどね↓
お客さんが来た時に椅子が必要だし、今のこたつと椅子がお気に入りだからと
一蹴されてしまいました(笑)
みなさんの近くにも膝が痛くてこたつ好きなばあちゃんがいたら、提案してみてはいかがでしょうか
今回はここまでです。どうもありがとうございました。
最後にリンク先です
(3D画像データ↓)
オーダーカット木材
シナベニヤ
昇降式こたつテーブル1
昇降式こたつテーブル2